毎年4月、宝塚ファンのバイブルと言える 『宝塚おとめ』が発売されます。
2020年版の表紙は月組トップスター・珠城りょうさんですね。
薄紫の着物姿に、きりっとしたりりしい表情が印象的な素敵な表紙でした。
「突然ですが 『宝塚おとめ』 は毎年買いますか?」
わたくし、きりん。は以前は、毎年は買っていなかったのですが、ある時期から毎年かかさず購入するようになりました。
それは、『宝塚おとめ』の膨大な情報量とオリジナルの活用法に気づいてからです。
今では「プログラム」や「宝塚グラフ」「歌劇」より 『宝塚おとめ』 を開くという頻度が圧倒的に高いです。
公演ごとに追加されていくデータをまとめて把握できるデータスペースとして 『宝塚おとめ』 を活用しているからです。
今回は、宝塚おとめを本棚で寝かせず、使い倒すための活用法をご紹介します。
目次
『宝塚おとめ』を活用しよう!
宝塚音楽学校の卒業生が研究科1年(研1)として宝塚歌劇団に入団する春に発売される【宝塚おとめ】。
その年に宝塚歌劇団に在籍するすべての生徒の写真やプロフィールが掲載されています。
すべての生徒を知ることができる【ヅカファンのバイブル】とも言えるでしょう。
「毎年、何となく買っている…」
「なんとなくパラパラ見て本棚に・・・」
という人は少なくないかもしれませんが、それではもったいない!
なぜなら『宝塚おとめ』は情報の宝庫ですから!
あらに、自分仕様にカスタマイズして使用するというのが私にやり方。
『宝塚おとめ』を使い倒すと、ヅカファン度がグッと上がって、劇場やTVで宝塚を観るのが数倍楽しくなりますよ。
『宝塚おとめ』の内容
【宝塚おとめ】の内容は、全生徒のプロフィールと写真、コラムなど非常に情報量が豊富です。
インターネット上で知り得ないプロフィール15項目を含めた内容が生徒1人ずつ掲載されています。
プロフィール欄の内容は・・・
1、芸名(漢字&よみかた&アルファベット表記)
2、顔写真(素顔)
3、舞台メイク写真(入団8年目以降の生徒)
4、プロフィール
①誕生日
②出身地(都道府県+市区町村)
③出身学校
④身長
⑤初舞台(年+作品名)
⑥好きだった役
⑦演じてみたい役
⑧趣味
⑨集めている品
⑩好きな花
⑪好きな色
⑫好きな食べ物
⑬特技(名取:日舞等)
⑭芸名の由来または名付け親
⑮愛称
これらの情報が専科⇒花組⇒月組⇒雪組⇒星組⇒宙組⇒研究科1年の順に全員分掲載されています。
毎年発売されるので、集めている物や演じてみたい役なども変わる可能性があり、気になる生徒の最新の情報を知ることができるファンにとっては嬉しい1冊でしょう。
『宝塚おとめ』を使い倒す活用法!
①「初舞台生」をチェック!
まず気になるのは、その年に入団した「初舞台生」たちの顔と芸名です。
今後、舞台はもちろんのこと、タカラヅカスカイステージや紙面で何度もお見掛けすることになるニューフェイスたちが「どんな生徒たちなのか」を見ていきます。
ポイントは・・・
①舞台メイクした顔を想像しながら
②将来、有望と思われる生徒を想像
この時点では、あくまで「見た目」でしか判断できません。
ただ、宝塚おとめは全生徒が「成績順」に掲載されていますので、先に掲載されている生徒は、その期の中で実力派ということ。
当面は「成績上位の生徒」が舞台で目立つポジションになる可能性が高いと考えられます。
特に上位10名くらいまでで「あっ!この人来そうだな♪」という生徒を発見するようにしています。
そしてもう1つ。
『宝塚おとめ』が発売されるより前に、 宝塚専門チャンネル『タカラヅカスカイステージ』 では、宝塚音楽学校の文化祭が放送されています。
あらかじめ録画しておき、
「(おとめで気になった生徒は)どんな役をしていたのかな?」
「得意なことは何かな?」
と、照らし合わせながら映像を振り返ります。
入団してしばらくは、口上以外で初舞台生の声を聞く機会は、ほとんどありません。
セリフやソロなどの目立つシーンが割り当てられないからです。
②下級生~中堅で「将来有望な生徒」をチェック!
『宝塚おとめ』は組ごとに掲載されていますが、掲載順は上級生からです。
さらに同期の中では【成績順】というのが鉄則です。
特に下級生は、同期がたくさんいます。
ファンとしては、1日も早く覚えたいところですが、まだ顔と名前が一致しなかったり、その生徒の魅力や実力を把握していない場合が多いですよね。
そんなときには、前の方に掲載されている生徒から覚えるようにしています。
【成績上位=実力が高い傾向にある】ので、路線として抜擢される可能性が高いからです。
さらに、新人公演の主演や番手スターの役を経験している生徒は、劇団が「スター候補」として推している証拠ですので、将来有望です。
直近1~2年の新人公演主演経験者は誰で、評判はどうだったのかを書きこんでおきます。
③ご贔屓や気になすスターの「変化」をチェック!
毎年発売される『宝塚おとめ』は、毎年加わる初舞台生成績順を知るためだけのものではありません。
気になるスターの「変化」を知るためにもとっても役に立つんですよ♪
主なチェックポイントはこちら!
◆プロフィールの内容は「去年とどう変わってる?」
◆「身長」が伸びたのは誰?
◆「キレイ」になったジェンヌNo1は?
なかでももっとも注目しているのは、「プロフィール」の変化。
「お、今年は攻めてるなっ!」と成長を感じたり、「集めているもの」などの項目は、生徒さんへのプレゼントを見つけるヒントになることもありますから、要チェック!
この2項目は、生徒全員分を見るようにしています。
理由は、その生徒のアピールポイントと人となりを知るため。
【好きだった役】に書く役は、その生徒さんがこれまで出会った役の中で、「思い入れが強い役」「挑戦した役」「大きな収穫を得ることができた役」などが多いです。
その役をチェックすることで、その生徒さんの転換点や強みなどを知ることができます。
さらに【演じてみたい役】に注目する理由は、今後どういうことに挑戦したいのか、どんな男役像・娘役像を描いているのかということを知ることができます。
下級生が主演の役名を書くことは躊躇するでしょうが、個人的には下級生でも大きな役を書いている生徒さんには自然と目がいき、顔と名前を覚えるきっかけにつながります。
よく「どんな役でも演じてみたい」とコメントしている生徒さんがいますが、この書き方は個人的にはあまり好きではありません。
タカラジェンヌとして、むしろその精神は当たり前のように思うのです。
その上で、せっかくファンにアピールできる場所である『宝塚おとめ』ですから、「自分はこう考えています!」とアピールしてほしい。
特に下級生は、遠慮がちになるのかもしれないけれど、この項目をしっかり書けるということは、強い意志と自分を客観的に見ることができる力が備わっている証拠だと考えています。
『宝塚おとめ』を自分のデータベースにしよう!
わたくし、きりん。の持っている『宝塚おとめ』は付箋だらけです!
宝塚は5組もあり、公演数・団員数の多い劇団ですから、ちょっとした発見をメモしておかないと把握しきれません。
顔写真の周辺に、その生徒のデータをどんどん付け足していくというのが、きりん。スタイルです。
付け足していく主なデータは・・・
◆新人公演情報(特に主演やヒロインはや主演回数は必須)
◆バウ・東上公演の主演・ヒロイン回数(路線把握のため必須)
◆実力や魅力(ダンス・歌・芝居などの強みや印象に残った役など)
◆代表作や印象に残っている役と感想(成長したことなども)
◆組替えや退団情報(発表された時点ですぐ追加!)
◆タカラヅカスカイステージ情報(トーク番組などで気になる情報を追加!)
◆スポンサー情報(CMやイメージキャラクターを務める企業名)
ご紹介したのは一部ですが、これらの情報を付箋の色を決めて、どんどん張り付けていきます。
例えば、退団・組替えなどの異動情報は青、新人公演やバウ・東上関連は赤、魅力や公演の感想などは緑・・・といった具合です。
ただ、顔写真とプロフィールだけだけを眺めるより、自分の目で観て感じたことや、印象深かった作品を追加していくことで、1人1人の生徒を把握することはでき、次回の観劇が楽しいものになります。
ただ、把握すればするほど観たいポイントが増え、目がいくつあっても足りず、忙しくなってしまうのですが…。
さらに・・・
◆新人公演主演&ヒロインとそれぞれの回数
◆路線スターと思われる今度注目したい生徒
は、組ごとに一覧にしています。
宝塚のHPやプログラムから1つ1つ探すのも大変なので、発表があった時点ですぐに書き加えると、一目瞭然で数年先を予想するときに役立つからです。
『宝塚おとめ』はこんな人におすすめ!
ここまで『宝塚おとめ』の内容やわたくし、きりん。流の活用法をご紹介してきました。
ここまで読んでみて、ある疑問が浮かぶ人がいるのではないでしょうか。
「そもそも、わたしにとって『宝塚おとめ』は必要なのかな?」
「そこまで使い倒す自身がないんだけど…」
たしかにそうです。
実は『宝塚おとめ』は・・・
『宝塚おとめ』を買った方がいい人とそうでない人がいる!
ここからは、『宝塚おとめ』が役立つ人とそうでない人の特徴を紹介します。
宝塚のことなら何でも知りたいビギナーさん
宝塚を観始めた頃は、【宝塚】と名の付くものならなんでも反応してしまうことってありませんか?
わたしは【宝塚記念】と書かれた新聞の見出しや吊り広告にロックオン!してしまうビギナー時代もありました。
まず、オススメしたいのは宝塚のことなら何でも知りたくてヅカネタをスポンジのように吸収ビギナーさん。
舞台メイクをしていない【素顔】の生徒さんをこれだけ同時に見ることができるの本は【宝塚おとめ】だけ。
貴重なのです。
また、舞台メイクはみんな一緒に見えてしまう時期のビギナーさんにもおすすめです。
研8(入団8年目)以降の生徒は素顔+舞台メイクどちらの写真も掲載されているため、「この顔がこうなる」と1人1人照合作業をしていくうちに独特なヅカメイクと素顔のギャップ(悪い意味ではありません)を感覚でつかんでいくことができるようになります。
そうなると、舞台上で動き回る生徒を見つけても、「みんな同じに見える・・・」というビギナー時代はもう卒業です!
舞台上で「あ、あの人〇〇さんだ!」と自力で見つけることができたときの喜びは想像以上のものです。
新た贔屓スターを発掘したいと考えている人
トップレベルのスターでしたら、舞台上の立ち位置や照明・衣装の違いなどですぐに分かります。
しかし、舞台の端や奥が立ち位置の下級生(新人)の中から、将来有望な生徒またはご贔屓を探したいと考える人にとって、『宝塚おとめ』はおすすめです。
前述した「きりん。流の付箋述」を活用すれば、下級生での実力や将来性をしっかり把握することができます。
さらに、タカラヅカスカイステージの放送などで気になったことをメモする場所としても『宝塚おとめ』は最適です。
プログラムでも悪くはないのですが、何冊も必要ですので、どこに貼ったのか忘れてしまいます。
『宝塚おとめ』は本来、追加情報をメモするように想定して作られていませんから、余白はそう多くはありませんが、箇条書きで付箋を貼る程度なら、多少写真に重なることはありますが、特に問題ありません。
宝塚は入団当初から完璧な姿を求めるのではなく、そのときそのときに個々が行える最高のパフォーマンスを求めるという意味合いが強く、
成長を見守り、応援するという文化
が根付いています。
付箋がたくさんついた『宝塚おとめ』は、生徒の成長とともに、ファンとして特定の生徒を長年見守ってきた歴史にもなります。
何回見ても顔と名前が一致せず観劇に支障をきたす人
5組が順番に公演を行う宝塚。
各組1回ずつ観劇するというゆるめのヅカファンにとって、同じ組を観劇するのは約半年後。
その間、組替えなどが追い打ちをかけ、オペラグラスで何度見直しても、「あれれ??」と記憶を引っ張り出すまでに時間がかかってしまうなんてことも珍しくないでしょう。
そんなゆるめの宝塚ファンにとって『宝塚おとめ』がいつでも手の届く場所にあれば
半年間のブランクを埋めやすくなるでしょう。
生徒情報だけではない『宝塚おとめ』の驚くべき内容
先ほどから情報量が豊富とお伝えした『宝塚おとめ』ですが、内容は生徒のプロフィールだけではありません。
意外と知られていない、でも宝の山とも言える情報が盛りだくさんなのです!
それが、生徒の写真が掲載されているページにちょこちょこ登場するコラム。
この内容が驚きの情報量なのです!
・宝塚歌劇団の歴史と理念
・男役・娘役
・宝塚歌劇団生徒の正装
・小林一三語録
・小林米三語録
・宝塚友の会
・宝塚歌劇と海外ミュージカル①~③
・大階段
・衣装・小道具・大道具
・組の歴史と歴代の組長
・宝塚歌劇の音楽
・宝塚大劇場と宝塚バウホール
・宝塚音楽学校
・芸名の変遷
・TAKARAZUKA SKY STAGE
・宝塚歌劇の情報 宝塚インフォメーションセンター
・母娘・姉妹ジェンヌ一覧
・チケットのお求め方法
ー宝塚大劇場公演・バウホール公演・梅田芸術劇場公演・
東京宝塚劇場公演・全国ツアー・その他ー
・宝塚歌劇関連出版物の通信販売・定期購読のご案内
・宝塚歌劇と漫画
かなりのボリュームです。
これだけで1冊の本になりそう…。
このコラムを読むだけで、相当な宝塚通になれますので、いままで読み飛ばしていた方は是非一度目を通されてはいかがでしょうか?
『宝塚おとめ』2020年版の発売日と値段
毎年4月に発売される『宝塚おとめ』ですが、最新版である2020年版はすでに発売されています。
発売日:2020年4月24日(金)
価格:1650円
まとめ
ここまで『宝塚おとめ』の驚くべき内容と活用法をご紹介してきました。
まとめると・・・
◆『宝塚おとめ』は毎年4月に発売される宝塚歌劇団の全生徒が掲載されたスター年鑑
◆内容はプロフィール・写真・コラムなどとにかく最新の情報が豊富!
◆ただ購入し、眺めて終わりにするにはもったいない!付箋で追加データを追加しよう!
◆コラムは宝塚の基礎知識が満載で、読むだけで宝塚通になれる!
◆2020年版は発売中で値段は\1650(税込)