花組公演『A Fairy Taleー青い薔薇の精ー』『シャルム!』はトップスター・明日海りおさんの退団公演です。
この公演でファンの涙ポイントは多々あるでしょうが、その1つとして『シャルム!』のフィナーレが挙げられるのではないでしょうか。
黒燕尾姿で明日海さんが歌う『ケ・サラ』が本当にステキで、わたくし、きりん。もブルーレイ何度もリピートしてしまう日々です…。
多くの人の心に残る印象的なシーンを大きく盛り上げているのが『ケ・サラ』という曲。
今回は、そんな『ケ・サラ』を明日海さんの美しい舞台とともに紐解いてみようと思います。
さっそく始めましょう!
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目次
明日海りおの『ケ・サラ』がよすぎる!
明日海りおさんが『ケ・サラ』を歌うのは、前述のとおり『シャルム!』のフィナーレです。
大階段に黒燕尾の男役がすらりと並び踊る中、階段の中央に登場する明日海りおさんの姿は圧巻です。
長い年月をかけて作り上げてきた、男役・明日海りおのもっとも美しい姿だと感じる瞬間でした。
トップスターらしい目立った装飾は何もなくとも、輝いて見えるのは照明のせいではないでしょう。
ここで、どんなシーンが知らない方のために少しだけ解説を入れておきます。
『シャルム!』のフィナーレとケ・サラ
男役の黒燕尾で舞う群舞が終わり、明日海さんは1人で舞台と対話するかのような振付があります。
これまで出演作品や宝塚で歩んできた時間を愛おしむように舞台からすくいあげたものを客席に向かって広げるような振りがとても印象的です。
そして、水美舞斗さん、瀬戸かずやさん、柚香光さんが1人ずつ登場し、明日海りおと紡いできたこれまでのすべてを凝縮した空間をダンスで作り上げていきます。
水美さんはダンサーらしく、明日海さんの周りを回り、明日海さんの後ろからそっと手を伸ばす…。
瀬戸さんとは、戦友のようにこぶしを合わせる振りが印象的です。
男同士の友情と敬意のようなものを感じます。
最後は柚香さん。
お互いの頬に触れながら、半周しながら立ち位置を変えます。
明日海さんが立っていたところに柚香さんが立った瞬間、さっと柚香さんの向きを変えさせて、背中に手を置く明日海さん。
最後に、すべてを託すように柚香光の背中をそっと押します。
最初は押される形で1歩踏み出す柚香さんですが、その後1人で歩き出していく…。
時間にすれば本当に短いシーンですが、それぞれの深い愛と敬意を感じるとても美しい場面です。
『ケ・サラ』を歌う明日海りおは男役の美しさそのもの
柚香さんが自分で歩き出したのを確認して、明日海さんが歌い出すのが『ケ・サラ』です。
再び、舞台で1人になり、『ケ・サラ』を歌う明日海さんですが、銀橋を渡り始める前に一度止まり、凛とした姿で1歩を踏み出す姿がとても印象的です。
「男役って美しいな…」
と心から思う瞬間です。
宝塚のトップスターと言うと、華やかな衣装に身をまとい、目立つ存在とイメージされがちですが、『ケ・サラ』を歌いながら銀橋を歩く明日海さんの姿を目にすると、この姿こそ【男役】であり【宝塚】なのだ…と思ってしまうのです。
余計なものをすべてそぎ落としたあとに残る【本物】の姿をいうか…。
しかし、この本物にたどり着くまで、一体この人はどれだけの努力をしたのだろう…。
そんな姿は微塵も感じさせないで、いま【最高の姿】で1歩ずつ歩を進める姿に自然と胸が熱くなりました。
ケサラ ケサラ ケサラ
僕たちの人生は 悲しみ痛み 笑顔で隠して 歌い続けることさ…。
希望の歌を歌いながら 明日を信じて生きよう
『ケ・サラ』より一部抜粋
明日海りおが歌っている『ケ・サラ』とは?
『ケ・サラ』は、1971年に発表されたイタリアンポップスです。
イタリアのサンレモ音楽祭(ポピュラー音楽の祭典)で発表され、第2位になりました。
日本では、中学校や高校の卒業式でもよく歌われてる他、吹奏楽や合唱などで時期を問わず演奏されている曲です。
『ケ・サラ』の意味
『ケ・サラ』の意味は「なるようになる」
似たようなタイトルで『ケセラセラ』という曲がありますが、意味は同じとのこと。
もとのイタリア語の歌詞は、丘の上の町に住む青年が放浪の旅に出る決意を歌っている内容です。
「退屈なこの町を出て行くよ。友達と遊ぶのもやめた。なるようになるさ」と「なるようになる」の意味に差を感じます。
この歌が日本では、平和と自由の意味合いが強くなり、故郷を愛する心という内容が加えられて現在に至ります。
『ケ・サラ』を歌っている歌手
これまでに『ケ・サラ』は色々な歌手が歌っていますが、有名な歌手をまとめておきます。
【海外】
◆ホセ・フェリシアーノ
◆リッキ・エ・ポーヴェリ
【日本】
◆越路吹雪
◆オペラユニット LEGEND
もとは、イタリア語の歌詞があてられている曲ですので、日本では色々な歌詞がついています。
日本語版でのおすすめはLEGENDというオペラユニットが歌う『ケ・サラ』です。
おすすめはLEGENDの『ケ・サラ』
理由は、明日海さんが『シャルム!』で歌われている歌詞はLEGENDのものだからというのはもちろんのこと、その歌声!!!
優しく包み込まれるような豊かな歌声が本当にステキです。
オペラユニット『THE LEGEND』はオペラや合唱などで活躍する国立音楽大学出身の5人のソリストが結成したグループです。
確かな歌声と温かい歌声がとても心地よく、聴いていて心にすっと入ってくる感覚が好きです。
『CHE SARA』とタイトルにもなっているアルバムの11番に収録されていて、こちらから視聴することができますよ♪
この記事を書いたあと、『THE LEGEND』のメンバーである内田智一さんからメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
このようなメッセージをいただき、とても嬉しく思います、
内田さん、ありがとうございます♪
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さらに宝塚ファンとして嬉しかったのが、『ケ・サラ』を大浦みずきさんが歌っていらっしゃったこと!
大浦みずきの『ケ・サラ』
明日海さんが歌われている『ケ・サラ』と歌詞が違いますが、明日海さんの『ケ・サラ』とは一味違う『ケ・サラ』を聴くことができます。
歌詞は岩谷時子さんです。
大浦さんの歌声も本当に温かく、心に響きます。
まとめ
明日海さんの退団公演『シャルム!』でファンの涙が止まらないと話題のフィナーレがあまりにも素敵だったので、そこで歌われている『ケ・サラ』についてみてきました。
まとめると・・・
◆『シャルム!』フィナーレで歌われるケ・サラは明日海りおの男役の集大成ともいうべき最高に美しい場面
◆『ケ・サラ』はイタリアで1971年に発表されたポピュラー音楽。
◆多くの歌手に歌われて、日本では卒業式な吹奏楽でも使われている。
◆日本語版のおすすめオペラユニットLEGENDの『CHE SARA』
◆花組元トップスター・大浦みずきさんの『ケ・サラ』もある
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