宝塚ファンの多くが観劇の際の必需品として挙げる【オペラグラス】
しかし宝塚以外の舞台を見に行った経験がある方ならご存じでしょうが
客席を見渡しても、誰もオペラグラスを持っていないという公演はいくらでもあります。
そこで今回はビギナーさんの
【用意はしたものの「一体何を見たらいいの?」という疑問】を解決していきます!
さっそくはじめましょう!
目次
一糸乱れぬタイミングに唖然・・・
劇場に足を運ぶようになり、観客の1人として客席に座るようになると
周りに座っている観客の様子が目に入るようになります。
多くの観客が膝の上にオペラグラスをスタンバイしている光景を見ることになります。
開演前には緞帳の絵柄や左右にあるデジタル時計の表示などを使って
ピントを合わせ、準備バッチリにして開演を今か今かと待つのです。
いよいよ開演です!
すると、あなたの周りに座っている観客が示し合わせたかのような
一斉にオペラグラスを構え一心不乱にレンズの奥を見つめる光景を目にするでしょう。
一糸乱れぬ無駄のない動きにあなたは感動するかもしれません。
同時に唖然とするでしょう。
「宝塚はオペラグラスで見ていいときが決まっているんだ・・・」と
思うかもしれませんね。
決して【見ていいとき】【見てはいけないとき】が決まっているわけではありませんので、
肩の力を抜いてください。
では、「なぜあんなに揃う」のでしょうか。
その答えを探すためには、彼らが何を見ているかに注目したら分かります。
答えは・・・
スターの顔!!スターの表情!!
「いやいや、わたしは違います」という声もあるかもしれませんが
99%の人がオペラグラスで見ているものは【スターの顔】です。
予想をまったく裏切らない答えですみません。
しかし、ここで疑問がわきます。
出演場面がほとんどない若手団員のファンならいざしらず、
「ほとんど出ずっぱりのトップスターをなぜ全員が同じタイミングで見るの?」
ということです。
そこには、暗黙のフォトスポットならぬオペラグラススポットがあるからです。
最高な瞬間ベスト3はこれだ!
宝塚のスターたちは【いつでも、どこからでも観客の視線に耐えられる】だけの鍛錬を積んだ美のエリート集団と言えます。
ですから、どこの場面でオペラグラスをかまえても美しく決して「おぇっ!」となることはありません。
そんなスターたちですが、さらに「ここだ!」というベストな瞬間をわたしたちに用意してくれます。
それがこれからご紹介する3つのオペラグラススポットです。
①【初登場シーン】 オススメ度 ★★★★★
宝塚において【登場シーン】は特別です。
特に芝居・ショーともに最初にスターが登場する【初登場シーン】はもっともこだわって
計算されつくされた演出になっています。
・せり上がりながら登場
・天井から降りながら登場
・銀橋から登場
など作品によって様々ですがスターの登場を待つ観客にとっては
どんな表情で登場するのか、もっともワクワクする瞬間でもあるのです。
②【銀橋】 オススメ度★★★★☆
【銀橋】は客席側に大きくせり出した舞台の左右(上手と下手)をつなぐ大きな橋です。
せり出している分、銀橋にスターが立つと客席にもっとも位置になり、少しでもスターを近くに見たい観客にとっては絶好のスポットとなります。
また、ショーでは銀橋から観客に向かってウィンクが量産されることが多いので
オペラグラスでしっかり見届けたい!と感じるファンが多いため自然とオペラグラス率が高くなるのでしょう。
③【スポットが消える瞬間】 オススメ度★★★☆☆
舞台の両脇にある花道や本舞台(メインの大きな舞台)でも、よく見られる演出です。
最初はスターの体全体を照らしていたスポートが徐々に絞られていき、最後は顔だけになり、スッと消え暗転になるのですが、スポートの中に消える直前の表情が言わば【キメ顔】です。
暗い劇場の中に映し出されたスターの顔を最後の最後まで見たいというファン心理からオペラグラスを構えるファンが多い場面です。
番外編 【キスシーン】
このサイトはビギナーさん向けに書いているので、あえてランキングには入れませんでした。
最近の宝塚は、キスシーンのバリエーションも増えました。
どの席からも美しいキスシーンになるように様々な工夫がされています。
「本当にキスしてるようにか見えない!!」
ドキドキしながらオペラグラスを構えることも忘れて見入ってしまうこともしばしばですが、
その美しいキスシーンをしっかり見たい!と思うファンが大勢いるのは至極当然のことと言えるでしょう。
如何でしたか?
観客が一糸乱れぬタイミングでオペラグラスを構える理由を少しはお分かりいただけたでしょうか?
ここぞ!という見せ場は観劇の回数を重ねるうちに、意識しなくても分かるようになっていくものですが、正解があるわけではありません。
今回ご紹介したのはオペラグラスを使った楽しみ方のほんの一部にすぎません。
観劇回数の少ないビギナーさんのあなたが見つけたものは
意外にもベテランファンも見落としているものかもしれませんよ。
さいごに
舞台が映画などの映像表現と決定的に違う点は、
【観客が見たい場所を決められる】という点だと思います。
映像はアップにすることや引きで撮影するなど、
「ここはこう見てほしい」という作り手の意図の積み重ねが作品として現れます。
しかし、舞台は1つの箱。
その箱の中で繰り広げられる物語のどこをどのように見るかは
観客であるわたしたちに選択権がある非常に自由度の高い芸術なのです。
是非その【自由】を堪能してみてくださいね。
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