星組

『モーツァルト』礼真琴が神がかり!?感想と星組の今後に期待!

星組新トップコンビ、礼真琴さん・舞空瞳さんのプレお披露目公演であるロックオペラ『モーツァルト』の東京公演も、後半に差し掛かった頃、わたくし、きりん。は、ようやく観劇することができました。

前評判や観劇した方の感想がとにかく「いい!」と高評価でしたので、かなり期待していった作品でしたが…。

実際に観劇してみて、その期待を軽く超えて行く現実という状況に、本当に久しぶりに出会いました。

今回は、そんな『モーツァルト』の感想を礼真琴さんを中心に書いていこうと思います。

礼真琴の『モーツァルト』感想

池袋のふくろうさんと『モーツァルト』

この作品で圧巻だったのは、やはり礼真琴さんでした。

モーツァルトって【子どもっぽさ】【天才】【狂人】など、一般人にくらべて、何倍も多くの「顔」を持ち合わせたであろう人物。

そのすべてがごちゃごちゃに存在する人物を、見事に演じられる礼さんは、神がかっているように見えました。

モーツァルトという人物像は、礼さんの持ち味を生かしやすいという部分はもちろんあると思うのですが、そんなものは微々たる効果にしかならないはずです。

宝塚はもちろん好きですし、長年観続けてきましたが、100%集中し続けて観ていたことはほとんどありません。

集中力がない人と言えばそれまでなのですが、どうしても舞台を観ながらもまったく別の事を考えてしまったりすることがあります。

「このあと何食べようかな~」

「この舞台セットどうやって作ったんだろうな~」

「(隣の人)よく泣いてるな~」

挙句の果てには

「あと何分で終わるかな~」

と、両脇についている時計を凝視してみたり…(失礼な観客ですいません)

しかし、『モーツァルト』は最初から最後まで集中力が途切れなかった…。

おそらく口は半開き状態で、「微動だにせず舞台を食いいるように見つめるとはこのことか」ともう1人の自分が関心しているようなそんな不思議な感覚。

モーツァルトって、まこっつぁん(礼真琴)だったのかもしれない・・・。

と、よく分からないことが脳裏をかすめる始末。

「何がこんなに惹きつけるのか・・・」と考えてみるのですが、明確な言葉が見つからない。

もちろん、歌唱力やダンス(動き)は言うまでもないのですが、そういうものではない別の次元なのです。

うまい言葉が見つけられませんが、

【モーツァルトが礼真琴の中で生きている】

そして同時に

【礼真琴がモーツァルトの中でも生きている】

そんなかんじ。

モーツァルトが礼さんに寄っているわけでもなく、礼さんがモーツァルトに寄っているわけでもない。

2人の共同作業によって成し遂げられたものが、ものすごくしっくりしているかんじ。

これは、ものすごいことだと思うのです。

ましては、【型】が必須の宝塚歌劇という舞台で起こりうることとして、非常に珍しいとも言えるでしょう。

その理由の1つとして、とてもいい意味で「宝塚らしくなかった」

宝塚らしさをある意味放棄したことで新しい世界を得ることにこの作品は成功したのかもしれないと思います。

そのためには、必要不可欠だったのが礼真琴という表現者。

例えば、1幕ラストの礼さんの踊りは、誰にでもできるものではないですし、宝塚であの表現を使える作品はそう多くないかもしれません。

あの場面だけではなく、作品全体を通して言えることですが、礼さんの身体能力と作品が見事に融合した結果、生み出された世界観に魅了されました。




礼真琴に期待すること

以前、このブログの中で「礼真琴の実力を多くの観客が知っているだけに、そのハードルは最初から高いものになるだろう」と書いたことがありました。

その期待値にどれだけこたえることができるかも注目したいとも。

しかし、『モーツァルト』で早くもその期待値のはるか上空を猛スピードで飛んでいく礼さんの姿を目にすることができました。

すっ…すごい…。

と、同時に余計なお世話に知りつつも1つ心配の種が・・・。

プレお披露目公演があまりにも好評だったことから、さらに次回作以降へのハードルは高いものになるでしょう。

「プレお披露目が一番よかった」なんてことはないだろうか・・・。

取り越し苦労だと思うのですが、そんな心配が頭をよぎりました。

さらに、「微々たる効果」と前述しましたが、礼さんの持ち味を生かすことのできる役の幅を広げていくことができれば、まさに歴史に残るトップスターになるのではないでしょうか。

『モーツァルト』を本公演の舞台に・・・という声は今後当然出てくることが予想されますし、実現してほしいとも思います。

さらに『ロミオとジュリエット』も絶対にいいと思う。

ジュリエット役に相手役の舞空瞳さんはぴったりだとも思います。

しかし、モーツァルトやロミオのような少年らしさを残した役は容易にイメージしやすいものの、トップスターとしてどこまで役の幅を広げていけるかも注目していきたいと強く思うのです。

正直、礼さんだからこそ、ハードルを上げてしまいたくなるのです。

宝塚の域を超えたものを宝塚で観ることができるのではないかと期待したくなる稀なスターだと感じます。




まとめ

ここまで『モーツァルト』の感想を中心に新トップスター・礼真琴さんに期待することを考えてきました。

まとめると・・・

◆『モーツァルト』は集中力が最後まで切れなかった珍しい作品

◆モーツァルトを演じる礼真琴は神がかっているような好演だった

◆『モーツァルト』の世界観と礼真琴の融合は、いい意味で「宝塚らしくない」作品に

◆宝塚の域を超える宝塚を礼真琴の星組で観れることに期待

きりん。
きりん。
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