宝塚の劇場を見渡すと、大部分が大人ですが、
夏休みなどの大型連休や週末には、お子さんを見かけることもあります。
大人がこれだけハマッて楽しめる【宝塚】は、子どもが観ても楽しいのでしょうか?
今回は子どもと一緒に宝塚を観劇をする上でのポイントや注意点について解説します。
目次
宝塚は何歳からチケット買えるの?
宝塚大劇場、東京宝塚劇場ともに3歳からチケットが必要です。
ということは、3歳からチケットを購入でき、
宝塚歌劇を観ることができるということですね。
日本の劇場は、未就学児入場不可となっている劇場がたくさんあります。
未就学児というのは小学校入学前の子どものことなので
「6歳までのお子さんは入れません」ということですね。
そのような劇場と比べると、宝塚の専用劇場は
子どもにも門戸は開かれていると言えるでしょう。
専用劇場以外での公演は注意が必要
上記の2つの宝塚専用劇場では3歳から入場が可能ですが、
宝塚歌劇はこの専用劇場以外での公演もたくさんあります。
全国ツアーや地方公演と呼ばれる公演です。
例えば
・梅田芸術劇場
・日本青年館
・博多座
・KAAT神奈川芸術劇場 などなど
このような専用劇場以外で上演される作品は、
同じ宝塚の公演であって未就学児入場不可と劇場が定めている場所があるため、
注意が必要です。
小学生になっていないと入場できない劇場があるため、
専用劇場以外でも公演のチケットを購入する際は注意しましょう。
何歳から楽しめるのか?
3歳から入場可能な宝塚大劇場、東京宝塚劇場ですが
そもそも未就学児が宝塚歌劇を観て楽しめるのか?という疑問がわきます。
先に結論を言うと、楽しめる子はいるものの、
①舞台やダンスなどのエンターテイメント大好きキッズ
または
②すでに熱狂的なヅカファンとなったキッズ
でないと楽しめません。
これは未就学児に限らず、小学生になっても同じこと。
ここで少しわたしの経験を少しお話しすると、
我が子が初めて宝塚を観に劇場へ行ったのは3歳でした。
子どもはわたしの影響もあってか①②ともに持ち合わせていた上、
これまでにも宝塚以外のミュージカル作品を多く観劇していたため、
そのときの様子を観て大丈夫だと判断したため連れて行きました。
本人が「絶対見たい!」と強く希望している場合は、何歳からでも楽しめると思いますが、
「宝塚ってどんなものなのか、ちょっと見てみたいな」という考えなら、
小学校3年生くらいからがオススメです。
では、実際に宝塚を観るなら3年生くらいからがオススメな理由を解説します。
理由① 集中力
小学校生活も中盤に差し掛かる3年生からは6時間授業も増えてきます。
長時間の授業も集中してしっかり話を聞き、理解する力が付き始める頃ですね。
宝塚の上演時間は約3時間。
途中、30分ほど休憩があるとはいえ、大人でも最後まで座り続けると
それなりに体力を消耗します。
また、通常お芝居とショーの2本立ての場合、お芝居の方が1時間30分程度ですから
その間、しっかりストーリーを理解しながら見続けるだけの集中力が必要になります。
理由② 理解力
ショーは歌やダンスでつないでいく形態なので、楽しく観ることができるかもしれませんが
芝居は登場人物、ストーリー、セリフなどを通して【人物】が描かれています。
時代背景や歴史、心情も細かく設定が決められており、観客は登場人物の心情を追いながら
感情移入したり、心を揺さぶられたり、追体験できるのが芝居の魅力でしょう。
それらの体験ができるには最低限の理解力が必要となりますし、
理解できないと、ただただ退屈な時間となってしまうはず。
登場人物のセリフを理解して感情を追い付かせることができたら、
芝居をより楽しく感じられるでしょう。
理由③ トイレ
劇場の女子トイレは開演前、休憩中ともに非常に混み合い長蛇の列ができています。
ついついテンションが上がってしまったり、緊張したりすると、
上演中にトイレに行きたくなってしまうのは子育てあるある・・・。
特に「そんなに飲み物飲んだらトイレ行きたくなっちゃうでしょ!」
と大人に言われれば「上演中はトイレに行っちゃダメなんだ」と認識するものの
「行っちゃいけない」と言われたら、なぜか行きたくなってしまうもの。
自分の子ども時代を振り返っても、よくありました。
誰でも上演中トイレに行くのは非常に肩身の狭い思いをします。
通常の劇場にくらべ、宝塚は座席と座席の間隔が狭いのです。
その日座る自分の席が、ブロックの真ん中のあたりだったりすると
何度も「すいません」と、座っている人に声をかけながら、やっとの思いで
自分の席にたどりつくという光景を目にします。
それだけに上演中それ、ましてや子どもを連れてれをトイレに立つやるなんて
想像するだけで恐ろしい・・・。
突然「トイレ!」とならない年齢まで待つことを強くオススメします。
理由④ 身長
子どもが宝塚を観に行くと、劇場で子ども用の座席クッションを無料で貸し出してくれます。劇場のスタッフにチケットを見せて、座席番号を確認してもらうと
あとでクッションを届けてくれます。
このクッションの厚さは約10cm。
座高がそのぶん高くはなりますが、未就学児~小学校低学年では正直全然高さが足りません。
身長にもよるため一概には言えませんが、1階席での観劇は、
たとえ子ども用クッションを使用したとしても見づらいでしょう。
前の人の頭が障害となって舞台がよく見えないと、出演者の動きに合わせて
上体を左右にずらしながら観てしまうのですが、
あまりやりすぎると、後列のお客さんが見にくくなってしまいます。
見づらい⇒ストレスがたまる⇒興味を失う・動きたくなる・退屈になる⇒周りに迷惑をかける
という悪循環に陥ってしまわないためにも、
小さくてもクッションを使えばストレスが少なく観劇できる身長になってから、
または2階席での観劇をオススメします。
理由⑤ 暗転と大音量
映画館が苦手というお子さんは多いようです。
その理由のほとんどは「暗くなる」「音が大きい」のが苦手というもの。
宝塚の劇場には、この2つがどちらもありますので、
想像以上の音量に終始耳を塞いでいなくてはいけない状態だと
せっかくの観劇を楽しめません。
また、暗転するシーンもあるため、暗いのが苦手だと恐怖しかありません。
「暗さ」「音量」ともに、舞台の演出として楽しめる年齢になってからがいいでしょう。
さいごに
ここまで「子どもと一緒に宝塚に行くには?」という視点で考えてきました。
子どもが初めてのことをするというのはどんなときでもドキドキするものです。
同時に新しい世界を自分の五感を通して感じることが出来る素晴らしい体験でもあります。
宝塚は「ダンスあり、歌あり、芝居あり」舞台上でのあらゆる表現を観ることができ、
さらに歴史の勉強にも最適な教材でもあります。
わたしは学生時代、受験前日だというのに、自宅で宝塚の台本を読んでいて、
そこで初めて覚えた漢字が、翌日の試験に出て点数を取れたという思い出があります。
まさに宝塚様様で合格したと今でも思っているのです。
宝塚を観ていると西洋史、日本史を覚えるときに非常に役立つという嬉しい効果もあり、
また数々のセリフから言葉をたくさん覚えました。
登場人物から人間の心の動きを学ぶこともできるでしょう。
現在、活躍している宝塚のスターたちも
多くは元ヅカファンキッズだったことでしょう。
夢中になって劇場に足を運んだ子どもたちが、今度は夢を与える側になっている。
子どもには色んな世界を自分の目で見て、聴いて、感じてほしい。
その1つが宝塚だったら楽しいな、嬉しいなと宝塚ファンの1人として、
1人の親として感じています。