花組

【明日海りお】退団公演・花組『A Fairy Tale』『シャルム!』製作会見コメントまとめ

花組トップスター・明日海りおさんの退団公演となり『A Fairy Tale』『シャルム!』の
制作会見が7月4日グランドハイアット東京にて行われました。
『A Fairy Tale』の副題である【青い薔薇の精】にふさわしく、
美しいブルーの衣装と青い髪、そしてブルーのアイシャドーと
青、青、青という出で立ちの明日海さんでしたが、
『A Fairy Tale』で明日海さんが演じるのは妖精役とのことですが、
人間離れした美しさと妖艶さを、最後の宝塚の舞台でいかんなく発揮してもらえそうですね。
いよいよ、退団公演が始動!ですね。

さて、今回は制作会見での明日海りおさんのコメントをまとめました。
公演に向けての意気込みが伝わってきます。

『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』について

「大好きな宝塚の舞台に終わりがあるのかなと思うと・・・
さみしさ・・・しんみりした気持ちになります。
いろんな気持ちがうずまくと思いますが、必死に心を込めてお稽古したい」

宝塚に強い憧れを抱いたひとりの少女が、
宝塚で成長し、多くのファンや生徒に憧れられる存在になった明日海さん。
どんなスターにも平等にあるのは「宝塚の舞台には終わりがある」ということ。
そして、それは誰もが最初で最後の経験。
これまでにもたくさんのスター、そしてファンたちが抱いてきた思いが
次は明日海さんの番ということですね。
この【宝塚の伝統】でもあり、【残酷】でもあり、新たな門出への【祝福】でもある。
そんなことを感じた言葉でした。

「初舞台からお世話になっているおふたりにやっていただけるのは
安心感があります」

これは明日海さんの退団公演でお芝居、ショーを演出される演出家の先生に向けての言葉。
・芝居『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』は植田景子先生。
・ショー『シャムル!』は稲葉太地先生。

わたし個人としては、稲葉先生の『シャムル!』に期待しています。
シャルムとはフランス語で【魅力】【色香】【魔法】【呪文】などを表す言葉。
どこか現実離れしていて、かつ人々を引き付ける妖しい魅力をもつものという
イメージでしょうか。
明日海さんの魅力を十分に引き出される内容に期待です。

ただ、ここで気になるのは・・・
『A Fairy Tale』は【人間離れした美しさ】【耽美的で幻想的な世界】
『シャルム!』は【妖しくも人の心を惹きつける地下都市が舞台】
どちらも、共通するのは【現実離れした世界】という印象を受けました。
明日海さんの魅力は、もちろん【現実離れした美しさ】ももちろんですが、
全体的にふわふわしたものにならず、地に足がついた男役・明日海りおさんの魅力にも
是非期待したいところです。
果たしてどんな作品に仕上がるのか、楽しみです。

青いバラの精を演じる、と聞いた時はちょっと衝撃でした
妖精? 羽とか付けるのかな? とドキドキしたんですが、
植田先生のストーリー、描きたいものをうかがって、
やっぱり植田先生の作品だなあと思いました。
私にしかできないものをやりたいです。
心に残るような・・・ちゃんと深いものを・・・
中身の部分を大切にやっていきたいです」




やはり、暗に見た目の美しさだけではない、中身をしっかりしたものにしたいという
明日海さんの思いがストレートに伝わる言葉だと感じます。
ただ、大枠となるストーリー、セリフは脚本を書く演出家の手に委ねられているので
演者が出来ることは、すでに書き上げられた役の魅力を最大限発揮させるということ。
それだけです。
自分に投げられたボールをどこにどのように投げ返すか、
ストレートなのか、カーブなのか、スピードがどうするのか・・・。
そのようなコントロールは、決められますが、
投げ返すのはあくまでもボール。
投げるものをフリスビーや紙ひこうきに持ち変えることまではできません。
宝塚は通常【あて書き】(脚本を書く時点で誰が演じるのか分かっている状態で
その演者に合うように書くこと)が主流ですので、
脚本家(演出家)がどのような魅力を引き出したいか、
演者の個性をどこまで見抜いているかで、すべてが決まります。

「植田先生の作品だなあと思いました」という言葉から、
おそらくファンの中には「こういうかんじかな?」という漠然としたイメージが浮かぶ人も
いるかもしれませんね。
わたしは、少し前のものですがなんとなく浮かんだのが『堕天使の涙』。
【植田景子先生】
【主人公がこの世のものではない】
【トップの退団公演】
というイメージから、たまたま浮かび上がった作品ですが。
さて、どうなるのでしょう。

わたしの勝手なイメージですが、
【植物】【枯れ果てた屋敷の庭】というキーワードから

葉に滴り落ちる水滴の音が聞こえるような世界観

を勝手にイメージしてみました。




『シャムル!』について

「楽しみでなりません!
リーゼントしたり、黒えんびで思いっきりかっこつけるのも
最後になってしまうかもしれません。
早くお稽古したいです!」

黒燕尾姿の明日海さんを目にする最後の機会ですね。
演出の稲葉先生が、男役・明日海りおの魅力が凝縮されたショーを作ってくださることを
期待しつつ、わたしたちヅカファンも楽しみに待ちたいと思いました。

さらなる向上を誓う

「就任期間が長くなればなるほど、皆さんお優しくなっていく。
もっと進化して、皆さんうなるような舞台にしたい。
容赦なくダメ出しいただいて、花組も10ランクくらいアップしたい」

どの世界でも、トップに立つ人間は「孤独」との戦いと言われますね。
みんなが優しくなる=助言してくれる人が少ないということ。
この状況を居心地がいいと捉えるか、孤独と感じるかは個人差がありますが
向上心を持ち続ける人にとって、決して居心地がよいものとは言えません。
明日海さんはしっかりと自分の立場、さらには周りの状況を把握する力がある人なのだと
この一言を聞いて感じました。
花組が今よりさらにレベルアップした姿を見ることを楽しみにしたいと思います。




さいごに

100周年以降の宝塚歌劇を背負ってきた大きなスターである明日海りおさんが
最後の宝塚での公演が始動しはじめました。
もっとも古く、伝統ある花組を引っ張り続けてきた明日海さんの最後の公演が
どのような作品に仕上がるのか、わたしを含め宝塚ファンたちは大きな期待とともに
待っていると思います。
明日海さんの魅力が最大限発揮される作品、そして花組全体がさらに成長できるような作品
この2つのことが叶う作品なら、必ずファンが楽しめる作品になると思います。

次回 花組公演は・・・

『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』
『シャルム!』

宝塚大劇場
2019年8月23日(金)~ 9月30日(月)

東京宝塚劇場
2019年10月18日(金)~ 11月24日(日)


※この公演より東京公演チケット料金が一部改訂されます。
SS席 12,000円 ⇒ 12,500円
S席 8,800円 ⇒ 9,500円
A席 5,500円
B席 3,500円

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