2019年後半はトップスターが2公演続きました。
星組の紅ゆずるさんと花組の明日海りおさんです。
宝塚にとっても、わたしたちファンにとっても大きな転換期となる2019年。
トップスターは、その組の顔として、宝塚をけん引し続ける存在。
今回は、人気、実力もとに非常に高い明日海りおさんの退団後、「花組はどう変わるのか?」を大予想してみたいと思います!
さっそくはじめましょう!
目次
明日海りおの退団で花組はどう変わる?
花組トップスター・明日海りおさんが築き上げてきた、いまの花組はどのような組なのでしょう?
明日海りおの花組はどんな組?
現在のトップスターの中でも1番人気のあるトップスターと断言できるスターです。
そんな明日海りおさんのトップ時代を語る前に、月組時代にさかのぼりましょう。
当時、月組トップスターである龍真咲に次ぐ【準トップ】という不思議なポジションが誕生しました。
すべては明日海りおのために作られたポジションなのですが、準トップとして主役を役替わりで演じるという前代未聞の現象が起きました。
賛否両論ありましたが、『ロミオとジュリエット』のロミオ役は本当に明日海さんでも観れてよかったと心底思えましたし、『ベルサイユのばら』のアンドレ役は本当に包容力を感じ、ステキでした。
本公演で主演と役替わりなんて、そのプレッシャーは計り知れませんが、この時期を経て大きな成長を遂げられたのではないでしょうか。
花組のトップスターに就任したのが2014年。
宝塚歌劇団が創立100周年の年でした。
あれから、5年の長きにわたり、花組、そして宝塚の顔として活躍を続けてきた明日海さんが作り上げた花組は、一言で言うと・・・
明日海りおのスター性と柔軟性という2つの顔を持ち合わせた組
何と言っても、特徴的なのは明日海りおのカリスマ的スター性でしょう。
その人気を支えるものは、明日海さんの美しさではなく、舞台で魅せる役者としての魅力だと思います。
もちろん、少女漫画の世界をそのまま現実にしてしまうほどの【美しさ】という大きな武器であったことに違いないでしょうが、明日海さんが演じる役の人物のベースに美しさがあったにすぎません。
明日海りお×ロミオだったり、明日海りお× 松枝清顕・ギィ・カサノバだったり…。
そんな役者であり、スターである明日海さんの花組は華やかでありながら、役と真摯に向き合い、深めていくことができる柔軟性を持ち合わせているように感じます。
そんな明日海さんの背中を見て育ってきた花組生たちもそのDNAは確実に受け継いでいるのではないでしょうか。
柚香光の花組はどんな組になる?
では、柚香光率いる花組はどう変わるでしょう。
研1で花組配属になって以降、花組育ちの生え抜きトップスターになります。
花男らしいスター性を持ち合わせたトップスターになるのではないでしょうか。
柚香光の魅力は、ビジュアルのよさとスター性。
この2つは明日海りおと共通しています。
宝塚は、何やかんや言っても見た目は大切。
そのような意味で早くからトップスター候補として育てられてきたスターだけに、宝塚の男役としての魅力は充分備わっているはずですから、楽しみな新生花組となることに違いはありません。
ただ、非常に人気のあるトップスターから後任を任せられるということは、想像以上のプレッシャーがあるでしょう。
また、わたしたち宝塚ファンも明日海さんの花組が5年と長かっただけに、明日海さんが作り上げてきた花組のイメージがしっかりと定着しています。
歌や芝居に定評のある明日海さんと比べて観てしまうと、少々酷かなと正直思います。
強みはビジュアルとスター性と、言葉で書くと似ているように感じる明日海さんと柚香さんですが、お2人はまったく別の魅力があります。
柚香さんの舞台上でのカッコよさは、まさに「太陽」のような明るさで目を奪われます。
研11年目での就任。そして中学卒業と同時に宝塚音楽学校に入っていることから、とにかく「若い」トップスター!
明日海さんのDNAを受け継ぎながらも、それ以上に新しい風を吹き入れるだけのパワーは非常に期待できるでしょう。
若くて、エネルギッシュで、舞台を誰より走り回っている。
そんなイメージがいまから目に浮かびます。
「静と動」どちらも持ち合わせたトップスターになるのはないでしょうか。
技術で「魅せる」タイプのスターではなく、「心」と「個性」を前面に出していくことで輝くスターなのではないでしょうか。
常々「心」や「つながり」を大切にしているように見える柚香さんだからこそ魅せられる演技があるように思えます。
『A Fairy Taleー青い薔薇の精ー』のハーヴィー役は柚香さんの【心】がとてもいい形で演技に現れていたように感じますし、課題と言われている歌も「心を歌う」という点での表現力が磨かれたように見えました。
決して上手いとは言えませんが、小手先の技術だけで歌われるより、観客の心に届くかもしれません。
明日海りお退団後の花組の注目スターと番手は?
さて、ここからは気になる花組新体制について考えてみましょう。
番手と注目スターはどのようになるでしょう?
まずは、柚香就任直後の花組は、このようなかんじかなと予想します。
トップスター | 柚香光(95期) |
---|---|
娘役トップスター | 華優希(100期) |
2番手 | 瀬戸かずや(90期) |
3番手 | 水美舞斗(95期) |
4番手 | 永久輝せあ(97期)&優波慧(96期)? |
新生花組で注目すべきこと
ここで、注目すべきポイントは2つ。
①柚香と同期である水美舞斗のポジション。
②これまで別格扱いだった瀬戸かずやの番手。
③少し先の番手問題。
これまで別格扱いだった瀬戸かずやが当面のあいだ、2番手として若い花組を支えるのではないか考えられます。
それを証明するかのように『マスカレードホテル』で東上初主演を果たすことが決まっています。
また、水美舞斗は、柚香と同期ですから、この先ずっと2番手や3番手あたりを務めるという可能性はあまり高くないでしょう。
では、しばらく1、2年後の花組はどう変わっているでしょうか?
トップスター | 柚香光(95期) |
---|---|
娘役トップスター | 華優希(100期) |
2番手 | 永久輝せあ(97期) |
3番手 | ? |
特別枠 | 瀬戸かずや(90期)・水美舞斗(95期)? |
雪組から組替えする永久輝せあは、当然、将来の花組トップスター候補としての組替えでしょう。
よって、将来的に2番手にあがることは確実でしょう。
そうすると、水美舞斗が瀬戸かずやのような別格スターとなる可能性高くなります。
瀬戸かずやは数年後、退団している可能性がなきにしもあらずですが、在団していると仮定した場合は再び別格ポジションになっているのではないでしょうか。
組替えという可能性もありますが、他のどの組も95期の路線スターはいますから、そこに割って入るというのは、現状では難しいかもしれません。
【参考】各組の95期スター
月組:月城かなと
雪組:朝美絢
星組:(瀬央ゆりあ) ※ トップスター礼真琴
宙組:桜木みなと
また、97期の永久輝せあが2番手となると、96期の優波慧が3番手とも考えにくい。
では、この時期の3番手は次世代のスターという可能性が高まるでしょう。
少し先の花組の3番手は誰?
ここで考えられるのは3人。
飛龍つかさ(98期)※新人公演主演1回
帆純まひろ(99期) ※新人公演主演1回
聖乃あすか(100期) ※新人公演主演3回
新人公演主演回数がうなぎのぼりの聖乃あすかが3番手となる可能性も充分考えられますね。
2番手と考えられる永久輝せあとは3学年差というバランスもいいのではないでしょうか。
今後の花組の番手にも注目したいです!
まとめ
まとめると・・・
◆明日海りおの花組はカリスマ性と柔軟性にあふれた組
◆後任の柚香光は、ビジュアルのよさとスター性が大きな武器。
◆明日海りおという大きなトップスターのあとはプレッシャーがかかるが、新しい風を吹き入れるだけの力は柚香にはある!
◆新生花組での瀬戸かずや、水美舞斗ポジションに注目!
◆数年後の3番手には聖乃あすか!?